The Ark2021-01-14T20:25:26+09:00歪んだ言葉の聖櫃-SS・短編小説-JUGEM月灯http://the-ark.jugem.jp/?eid=1812011-02-18T22:58:00+09:002011-02-18T14:02:58Z2011-02-18T13:58:00Z 「月が綺麗だねぇ」振り返ると、男が立っていた。よれよれのシャツに、緩めたネクタイ、頭はぼさぼさ。見るからにくたびれた、私より少し上くらいの、サラリーマン。男の薄い唇からふぅっと吐き出された煙が、白くふわりと舞って消えた。「…月?」持っていた煙草を...冥(mei)パピルスの1片振り返ると、男が立っていた。
よれよれのシャツに、緩めたネクタイ、頭はぼさぼさ。見るからにくたびれた、私より少し上くらいの、サラリーマン。
男の薄い唇からふぅっと吐き出された煙が、白くふわりと舞って消えた。
「…月?」
持っていた煙草を口に銜えて、上を指差す。つられて顔をあげると、真ん丸の月が光っていた。
灰色の模様がくっきり見えるほどに鮮明な、白い月。
「屋上にでも上がらなきゃ、しっかり見えないからねぇ」
両手の親指と人差し指で作った四角に、月を捕らえて、彼はにやりと笑った。
「…君は月を見に来た、わけじゃなさそうだね。邪魔しちゃったかな」
ビルの屋上の、フェンスの向こう側にいる私に、彼は無表情で言った。
「……」
ふぅっと白い煙が揺らめいて消えた。
「…まぁ、好きにしたら?別に止めない。他人の人生の選択に、他人が口出すもんじゃないし」
うーん、と背伸びをして煙を吐いた後、彼は「あ」となにか思い出したように口を開けた。
「ひとつ、教えてやるよ。
満月の夜は、気分が高ぶったり、悪い事考えたり、しやすいんだと。
だから、事故とか事件とか、多いんだってさ」
煙がまた空中に舞った。
そして、彼はくるりと後ろを向き、出入り口の方へ歩き出した。それから、ポケットから紙切れを取り出し、ビリビリに破いて、
「じゃ、俺は、帰るわ」
そう言って、ドアの向こうに消えた。
月が綺麗だ。
夜の空が、うすら青く感じるほどに、強烈な光。
足元を見る。
車のバックライト、店の灯り、沢山の光が渦を巻いている。
不意に、空の灯りが陰る。雲が出てきた。
「…行くか」
私はそう呟いた。
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物書き向け満月企画参加作品
]]>白い世界http://the-ark.jugem.jp/?eid=1332010-12-26T17:02:00+09:002010-12-26T08:05:01Z2010-12-26T08:02:00Z物心がついた頃、僕にはすでに両親がいなくって、厳しいけれどとても優しい義母の大きな家に住んでいた。
周りには僕と同じような子供たちが沢山いた。
同じような僕らはとても仲が良くて、一つの部屋に何人も一緒に寝ていたりした。
あるまだ朝近い暗い時間に、僕た...冥(mei)パピルスの1片
周りには僕と同じような子供たちが沢山いた。
同じような僕らはとても仲が良くて、一つの部屋に何人も一緒に寝ていたりした。
あるまだ朝近い暗い時間に、僕たちは義母にたたき起こされた。
「さっさとおし!夜が明けちまうよ!」
大きなトラックの荷台に、僕らは押し込められた。
「何処に行くの?!ねえ!義母さん!」
僕たちは一生懸命叫んだけど、義母も義父も、知らん顔。
トラックの荷台が満員になると、
「さ、出発するよ!」
ガタガタ揺れながら、僕らを乗せたトラックは動き出す。
不安な僕らはうずくまり、肩を寄せ合った。泣いている子もいた。
僕ら、どうなるのかな…
もう悪戯しません、いい子になるよ。
「いい子に育つのよ」が義母の口癖だった。
いい子になるよ、いい子になるよ。
悲しくて悲しくて、僕はしくしく泣いた。
泣き疲れて眠ったらしく、目が覚めるとトラックは目的地に着いたようで止まっていた。
何人かずつトラックから降ろされ、何処かへ連れて行かれる。
僕が一番最後に降りると、義母は荷台の扉を閉めて、
「いい値段で売れておくれよ」
と、まがまがしい笑顔でそう言った。
あぁ、僕らはやはり売られちゃうんだ。
僕らは見世物小屋のような場所に何人かずつ箱に入れられて並べられた。
気付けば太陽は昇っていて、辺りはとても明るかったけれど、箱の中の僕らは暗かった。
みんな口々に自分達の悪戯やいけない行いを告白しては、泣いて反省した。
けれど、義母は
「いらっしゃい、いらっしゃい!いい子が揃ってるよ!」
なんだか楽しそうにそう叫んでいた。
太陽が高く登っていくにつれ、一人、また一人、買われていった。
僕はいつまでも買われなくて、小屋の隅っこでうずくまっていた。
「やれやれ、見た目が悪い奴らばかり売れ残る」
義母の苦々しい台詞が小さく降ってくる。
僕は大声をあげて泣き出したかった。けれど、本当に悲しいのに、涙なんて出ないんだ。
その時だった。
「その子、いただけるかしら?」
優しい声が僕を指差した。
そちらを見ると、柔らかい笑顔の女の人が立っていた。
「毎度!」
義母が喜々としてお金と引き換えに僕を引き渡した。
女の人は僕を優しく見下ろして、
「さぁ、帰りましょ」
とにっこり笑った。
女の人の家に着くと、僕は知らない子達と同じ部屋に入れられた。
見たことはあるような。あ、あの見世物小屋があった場所にいた子達だ。
「こ、こんにちわ」
初めて会う子達だから怖かったけど、思い切って話し掛けてみた。
「やぁ」
素っ気なく返された。か、会話を続けなきゃ!
「君達は何処から来たの?」
「ずっと北の方。あんたは?」
「僕も北の方…。お、同じだね!」
うぅ、知らない子とどうやって会話を続けたらいいんだ!
「…ねぇ、君は怖くないの?」
「何が?」
「こ、これからどうなるのか、怖くないの?」
「なんだ、お前、何も知らないのか。俺らは食われる為に買われてきたんだよ」
「なんですって!」
食べられちゃう?!あんな優しそうな人に?!
「そんな…」
「何言ってんの、それが俺達の役目じゃないか。美味しく食べられる為に生まれてきたんだぜ?」
「…そうなの?」
「そうだよ!俺達はまだラッキーだぜ?料理上手で最後まで残さず食べてくれそうな人に買われたんだから!
今じゃ最後まできっちり食べてくれる人、少ないんだ。美味しく料理されても、『マズイ』とか『もういらないー』とか言って食べてもらえないんだ。
せっかく生まれてきたのにさ!」
あぁ、そうか、そうなんだ。僕らは食べられる為に生まれて来たんだね。
「あんな優しそうな人に食べられるなら、悪くないや」
「俺らはあの人を笑顔にするために生まれてきたんだよ」
紅い顔の彼がにっこり笑う。
僕らは仲良く刻まれて、鍋の中で溶け合った。
白濁の世界が意識を覆う。
遠くで小さく楽しそうな声が聞こえる。
(おかあさん、きょうのおゆうはんなぁに?)
(きょうはあなたのだぁいすきなシチューよ)
(やったぁ!)
嬉しそうな声。
僕もとても嬉しいよ。
僕はきっと美味しいから、楽しみに待っていて。
どうかあの人がもっともっと笑顔になりますように…。
]]>43枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1802010-03-21T23:37:00+09:002010-12-26T08:00:12Z2010-03-21T14:37:00Z風が騒ぐ。
春を起こそうと大騒ぎ。
時々目を覚ますけれど、すぐまた眠る。
何度寝したら起きるかしら。
◆
昔の私に会った。
「まだ、生きてる?」
「生きているよ、元気だよ」
「お金持ちになった?」
「残念ながら」
「有名になった?」
「残念な...冥(mei)夜啼鳥の囁き
春を起こそうと大騒ぎ。
時々目を覚ますけれど、すぐまた眠る。
何度寝したら起きるかしら。
◆
昔の私に会った。
「まだ、生きてる?」
「生きているよ、元気だよ」
「お金持ちになった?」
「残念ながら」
「有名になった?」
「残念ながら」
「じゃあ、幸せ?」
「勿論」
◆
手をぎゅっと握る。
暖かい。
生きている。
私は、生きている。
]]>42枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1792009-01-25T23:13:00+09:002010-12-26T07:59:42Z2009-01-25T14:13:00Z心が揺れる
ふらふらふら
隙間があるのだ
いつ空いたのか分からない
隙間があるのだ
ぐらぐらぐら
心の真ん中
中心不明
何処へ行く?
迷子
ゆらゆらゆら
隙間を埋めたら良いのだろうか
息が詰まったりしませんか?
ふわふわふわ
何を詰めよ...冥(mei)夜啼鳥の囁き
ふらふらふら
隙間があるのだ
いつ空いたのか分からない
隙間があるのだ
ぐらぐらぐら
心の真ん中
中心不明
何処へ行く?
迷子
ゆらゆらゆら
隙間を埋めたら良いのだろうか
息が詰まったりしませんか?
ふわふわふわ
何を詰めよう?
首がしまるほど?
綿ならば
ぎゅう―――――
]]>41枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1782008-05-28T11:25:57+09:002008-05-28T02:25:57Z2008-05-28T02:25:57Zこの大きな空でさえ、泣いたり笑ったりするんだよ。
この大きな大地でさえ、喜んだり怒ったりするんだよ。
こんなちっぽけな人間が、泣いたり笑ったり、喜んだり怒ったり、
そんなの当たり前じゃないか。
◆
辛かったね。
苦しかったね。
痛かったね。
...冥(mei)夜啼鳥の囁き
この大きな大地でさえ、喜んだり怒ったりするんだよ。
こんなちっぽけな人間が、泣いたり笑ったり、喜んだり怒ったり、
そんなの当たり前じゃないか。
◆
辛かったね。
苦しかったね。
痛かったね。
寂しかったね。
怖かったね。
悲しかったね。
でも、幸せだったよね。
もう大丈夫だよ、
ゆっくりしてね。
おやすみなさい。
◆
何に絶望しているんだ。
何に悲嘆しているんだ。
何に叫喚しているんだ。
考えろ。考えろ。
「考えること」が出来ること。
それが余裕であり、幸福じゃないのかい?]]>透明の天秤http://the-ark.jugem.jp/?eid=1772008-05-15T15:43:54+09:002008-05-15T06:43:54Z2008-05-15T06:43:54Z困ったなぁ。
いやね、どうにも頑固な人が居るんですよ。
ここに「透明の天秤」があるんですがね、あの人と私じゃ意見が合わないんです。
光っている珠1個と、光っていない珠1個、左右の皿に1個ずつで釣り合うはずなんです。
大きさも重さも一緒で、光っている光...冥(mei)パピルスの1片
いやね、どうにも頑固な人が居るんですよ。
ここに「透明の天秤」があるんですがね、あの人と私じゃ意見が合わないんです。
光っている珠1個と、光っていない珠1個、左右の皿に1個ずつで釣り合うはずなんです。
大きさも重さも一緒で、光っている光っていないの違いしかない。
ね?釣り合うはずでしょ??
実際に「透明の天秤」に乗せたら釣り合ってるんです。
私の目には、右には光ってる珠、左には光っていない珠が乗っていて、水平にしか見えないんです。
だけどね、あの人は釣り合ってないって言うんですよ。
そうそう、私の向かい側にいる、あの人ですよ。
私が1個ずつで釣り合っていますよね?って言っても、釣り合ってないって言うんです。
光っていない珠は軽すぎるから、もっと乗せろって。
2個乗せてもまだ。
3個乗せてももうちょっと。
4個乗せて、あぁいいんじゃない? だって!
光っている光っていないの違いしかないのに、おかしいと思わない??
貴方の目には、どう映ってます?この「透明の天秤」
傾いてますか? 傾いていませんか?]]>40枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1762008-05-09T11:31:44+09:002008-05-09T02:31:44Z2008-05-09T02:31:44Z「頑張ったから、褒めて」
「頑張ればいいんでしょ?」
「頑張る」の意味、間違えていませんか?
自分の「意志」「我」を持って「努力」すること
目的達成のために「努力」すること
これらが「頑張る」の意味。
何も成していないのに、褒めてほしいなんてただ...冥(mei)夜啼鳥の囁き
「頑張ればいいんでしょ?」
「頑張る」の意味、間違えていませんか?
自分の「意志」「我」を持って「努力」すること
目的達成のために「努力」すること
これらが「頑張る」の意味。
何も成していないのに、褒めてほしいなんてただの我がまま。
貴方、褒められたいからそんなことやってるの?
何の為に、そんなことしてるの?
‡
争いは「醜い」のではなく、「クダラナイ」のだ。
‡
「大人」は偉くなんかないよ、ただのポジション。
「子供」も同じ、ただのポジション。
順番は巡る。
社会的地位も、学力も、頭のよしあしも、全て同じ。
恒久的に続く世界ではないし、それを生かすも殺すも、盾にするも矛にするも、
すべてその人次第。
立場・ポジションなんて関係ないの。
その人が、何をするか・何をしたか、それが一番大事なこと。]]>39枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1752008-05-01T13:14:42+09:002008-05-01T04:14:42Z2008-05-01T04:14:42Zそれは何処かから聞こえて来た歌声。
遠いようで近い声。
囁くように泣いている声。
ただ、私は待っていたの。
凍てつく世界の真ん中で。
私そのものが凍るまで。
歌うのは花。
雪の花。
解けない氷の世界で佇んでいた。
誰か見つけて。
世界が終わる前に。...冥(mei)夜啼鳥の囁き
遠いようで近い声。
囁くように泣いている声。
ただ、私は待っていたの。
凍てつく世界の真ん中で。
私そのものが凍るまで。
歌うのは花。
雪の花。
解けない氷の世界で佇んでいた。
誰か見つけて。
世界が終わる前に。
世界が消える前に。
凍る花が歌うのは、求める歌。
何も求めない僕はどうして見つけたのか。
求めないはずはない。
真っ直ぐ一人で生きられる者などいないわ。
歌うのは雪の花。
僕の足元で歌う花。
◆
風が、呼んでる。
背中を押すように。
進め進めと叫んでる。
帆を広げ高くあげろと怒鳴ってる。
風が呼ぶなら応えなきゃ。
◆
遠くが見えたか?
道が見えたか?
それなら、踏み出すのは、今。]]>38枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1742008-04-28T15:24:21+09:002008-04-28T06:24:21Z2008-04-28T06:24:21Z世界が例えば、まるで合わせ鏡のように、同じような虚像が連なるものだとしたら。
世界が例えば、誰かが描いた書物の一冊に過ぎないとしたら。
世界が例えば、誰かが奏でる音楽の一小節に過ぎないとしたら。
今こうして生きている我々は、何処から来て、何処へ向かうの...冥(mei)夜啼鳥の囁き
世界が例えば、誰かが描いた書物の一冊に過ぎないとしたら。
世界が例えば、誰かが奏でる音楽の一小節に過ぎないとしたら。
今こうして生きている我々は、何処から来て、何処へ向かうのだろう。
◆
世界は緩やかに流れているから、焦らなくてもいいんだよ。
◆
時間は追い掛けない。
自分を追い掛けているのは、理想の自分。]]>37枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1732008-04-22T10:46:01+09:002008-04-22T01:46:01Z2008-04-22T01:46:01Z人間は複雑な多面体だから、見えないところもあるし、デコボコしてるし、転がったらかくかくしながらあちこちにぶつかって進むんだ。
後戻りなんかしないし、出来ないんだ。
生きる道を、角を丸くしながら、かくかくことこと転がっていく。
◆
器が、あって、
...冥(mei)夜啼鳥の囁き
後戻りなんかしないし、出来ないんだ。
生きる道を、角を丸くしながら、かくかくことこと転がっていく。
◆
器が、あって、
僕らは毎日拾ったモノをそこに入れる。
たまに起きる素敵なものはキラキラしていて、拾ったら幸せな気持ちになれる。
嫌な出来事も仕方なく拾う。
だってそれはやらなきゃいけないことだから。
やめることは出来るんだけど、やめたらきっとつまらない。
だから、やめられないんだよ、拾うこと。
ねぇ、君の器はどのくらいたまってる?]]>36枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1722008-04-21T10:21:55+09:002008-04-21T01:21:55Z2008-04-21T01:21:55Z縛りたい自分と縛られたい自分。
縛りたい相手も縛られたい相手もどちらもいないから、
自分で自分を縛って、自分で自分に縛られるの。
おかしくないよ。
滑稽なだけ。
妥当なだけ。
需要と供給がぐるりと円を描いただけ。
◆
自分が、大事。
ナルシスト...冥(mei)夜啼鳥の囁き
縛りたい相手も縛られたい相手もどちらもいないから、
自分で自分を縛って、自分で自分に縛られるの。
おかしくないよ。
滑稽なだけ。
妥当なだけ。
需要と供給がぐるりと円を描いただけ。
◆
自分が、大事。
ナルシストではありません。
他に大事なものが見つからないから
大事なものは全て自分が持っていたから
大事に大事にしてるだけ。
スキとかキライとかじゃなく、
大切なだけ。
それだけ。
◆
笑って、泣いて、
大きな声で。
ここにいるよ。
ここにいたんだよ。
叫んで、囁いて、
ホントの声で。
ここにいたね。
ここにいるからね。]]>35枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1712008-04-17T10:49:25+09:002008-04-17T01:49:25Z2008-04-17T01:49:25Z何かに溺れて
何かに縛られる
それが人間なら、
今の私はナニだろう。
◆
拾いあげたソレが、ナニものでもなかった。
その事実に私は落胆してるのかな。
拾いあげた事実を、受け止めて、愛しく思えたら、
ソレは価値ある何かを拾いあげた事と同等なのかな...冥(mei)夜啼鳥の囁き
何かに縛られる
それが人間なら、
今の私はナニだろう。
◆
拾いあげたソレが、ナニものでもなかった。
その事実に私は落胆してるのかな。
拾いあげた事実を、受け止めて、愛しく思えたら、
ソレは価値ある何かを拾いあげた事と同等なのかな。
◆
世界の端っこ。
私はまだそんな所に立っている。]]>34枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1702008-04-16T11:47:53+09:002008-04-16T02:47:53Z2008-04-16T02:47:53Z紙で右手の薬指の先を切った
傷口を見ていたら、傷口から顔が出てきて
「おまえ、馬鹿だなぁ」
といった。
「うん、馬鹿だよ」
と答えたら、
顔は笑いながら傷口の中に引っ込んだ。
◆
「なんで生きてるの?」
と聞かれたから、
「潤されたいだけだよ」
...冥(mei)夜啼鳥の囁き
傷口を見ていたら、傷口から顔が出てきて
「おまえ、馬鹿だなぁ」
といった。
「うん、馬鹿だよ」
と答えたら、
顔は笑いながら傷口の中に引っ込んだ。
◆
「なんで生きてるの?」
と聞かれたから、
「潤されたいだけだよ」
と答えた。
◆
心の中に、ぎらぎらした太陽がいるみたい。
渇いて渇いて仕方ない。]]>33枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1692008-04-15T10:29:03+09:002008-04-15T01:29:33Z2008-04-15T01:29:03Zいつまでがこどもなの?
ハタチになったら?
親がいなくなるまで?
働き始めたら?
何も知らないでいればこどもでいいの?
夢を叶えないでいればこどもでいいの?
我が儘でいればこどもでいいの?
おとなになんてなりたくないよ。
だからこのまま、眠っていて...冥(mei)夜啼鳥の囁き
ハタチになったら?
親がいなくなるまで?
働き始めたら?
何も知らないでいればこどもでいいの?
夢を叶えないでいればこどもでいいの?
我が儘でいればこどもでいいの?
おとなになんてなりたくないよ。
だからこのまま、眠っていてもいいかな?
◆
炎で炎は消えないよ。
それが炎だって、気付いてないのかなぁ。
◆
「親」って籠を抜け出したら、
「社会」って鉄格子があった。
◆
僕ら「生きる」って透明の箱に入れられてるんだってさ。]]>32枚めhttp://the-ark.jugem.jp/?eid=1682008-04-14T13:00:06+09:002008-04-14T04:00:06Z2008-04-14T04:00:06Z普通なんてただの理想。
貴方の普通と私の普通は違うでしょ?
無意識に意識した理想や幸福を、まるで凹凸のない普通って言葉に置き換えただけなの。
◆
ココロが故障。
誰か、部品を、交換して?
◆
グーパンチで、何までなら吹き飛ばせる?
◆
...冥(mei)夜啼鳥の囁き
貴方の普通と私の普通は違うでしょ?
無意識に意識した理想や幸福を、まるで凹凸のない普通って言葉に置き換えただけなの。
◆
ココロが故障。
誰か、部品を、交換して?
◆
グーパンチで、何までなら吹き飛ばせる?
◆
君のてのひら何も無い?
そんなことないよ、握ってごらん。
ほら、君がいた証、そこにあるよ。
◆
何も生み出せないはずはない。
世界は貴方が作っているの。]]>