ようこそ『The Ark』へ

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糸綴じの本:目次

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■単発作品
「柵の向こう側」
「白イ花」
「りんご箱」

■異端見聞
「異端見聞:狐雨」
「異端見聞:フミキリ」

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- | 2011.02.18
ある朝起きたら、視界が歪んで見えた。

真っ直ぐな筈の物には不規則な波、
人の顔のパーツは有り得ない配置、
なだらかな婉曲は弾けたようにギザギザ。

そういえば、こんな絵を描く画家がいたなぁと思い出す。
綺麗な長方形であった筈の鏡を覗くと、平凡な顔がおかしなことになっていた。
小さな目は大きく拡大され、左右の大きさもばらばら。
低い鼻はさらに低く、普通の大きさだった口は鼻よりも小さい。
耳もやたら大きいし、頭だって破裂しそうなほど大きい。

違和感あるけど、普通に生活が出来るあたりが不思議だ。
せっかく、こんな変な視界を手に入れたのだから、とあちこちを巡ってみた。

世界は面白い程に歪んでいた。


新しく出来たビルは真ん中からぽっきりと折れているし、
新品の新札は誰が汚したのかやたら汚いし、
街を歩く子供達の背後には常々真っ黒の手が後を付ける。


面白かったけど、流石に気が狂いそうで、毎日元に戻してくださいと祈りながら眠った。
一週間後の夜、目の無い神様が夢に出て来て、自分の眼をえぐり取って行った。
その夢から覚めた朝に、視界は元に戻った。


これでいいんだ。

神様の目が欲しいなんて、願うもんじゃないね。

パピルスの1片 | 2006.12.21

- | 2011.02.18