ようこそ『The Ark』へ

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糸綴じの本:目次

下に行く程新しいです。

■単発作品
「柵の向こう側」
「白イ花」
「りんご箱」

■異端見聞
「異端見聞:狐雨」
「異端見聞:フミキリ」

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- | 2011.02.18
伯爵は、手に持った少女人形、リデルと名付けたその子を、優しく撫でていた。
まるで、辛い記憶を掘り起こした事を詫びるように、リデルという人形への愛情が、優しく伝わってきた。

「彼女は」
伯爵が口を開いた。視線は人形に注がれたまま。
「彼女はまだ、幸せだったと思うのだよ」

そう言いながら、伯爵が視線をあげる。
視線の先に、もう一つ、いや、もう一人、人形がいた。

それは少女と言うには少し大人びた、大人にもなりきれない、けれど艶めかしい女性の人形。
しかし、彼女は目と口を隠され、手は後ろに結ばれていた。
美しいであろう顔は見る事がかなわない。
「ジェシーと言うんだ」
伯爵はそう言った。

「リデルがどうして幸せだったか、話してあげよう」
暖炉の灯で壁に映った私と伯爵の影が、ゆらりと揺れた。

夜はまだ、長い。


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D伯爵の童話 | 2006.12.08

- | 2011.02.18
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